封建制は 《封建制・中国・歴史》

封建の語は中国に古くからあり、郡県との対比において周代の国家体制をさした。

わが国ではこれを受けて、封建の語はもともと近世の幕藩体制をさして用いられた。

しかし明治以降、欧米の学問が輸入されるに及び、いち早くそれらの国家体制と西欧中世のフューダリズムとの類似性に着目された結果、後者に対して封建制の訳語があてられることになった。

今日では、少なくとも西欧の事象に関する限り、封建制という語が用いられる場合、フューダリズムの邦訳と考えて間違いがない。

しかるに、この意味での封建制が、すでにきわめて多義的であり、大別して少なくとも三つの用語法を区別しなくてはならない。

第一に、レーンの授受を伴う主従関係をさす場合。

第二に、荘園制ないし領主制をさす場合。

第三に、前二者をその構成要素とする社会全体をさす場合。

しかし、第三のものについては「封建社会」の語をあてうるし、第二の用語法では、フューダリズムの語源となったfeodumとの関係が見失われている。
update:2010年03月16日